皆さんはジビエ料理はご存じでしょうか?
ジビエとは狩猟で捕獲した野生の鳥獣の肉を調理したものです。
今回は東京新宿にあるジビエ専門店の「パンとサーカス」というお店にお邪魔してきたので早速レビューしていきたいと思います。
なぜ今ジビエが注目されているのか
ジビエが見直されるきっかけは、野生の鳥獣によって畑を荒らされ、出荷用の野菜が食べられたりと、年間被害はおよそ150億以上にも上るとも言われています。そこで農作物被害に悩まされるこれら鳥獣を狩猟し、狩猟した動物の廃棄を抑えて食用として食べられる部位を頂くことが見直されました。
そのような肉は、脂質が抑えられてヘルシーかつ高たんぱくということで、近年美食家や健康志向の方を中心に注目されるようになりました。
ジビエは病原菌やウィルスを持つため扱いが難しい
ちなみに、ジビエで提供されるような鳥獣は、家畜用として管理・生産されている牛や豚、鶏と異なり、寄生虫や食中毒につながるような病原菌・ウィルスを持っていることが多く、そのため調理が難しいところもあります。
ですが、パンとサーカスで仕入れられるジビエは「野生鳥獣肉の衛生管理ガイドライン」に沿って許可を受けた食肉処理業で解体されたお肉を仕入ていることや、十分に加熱調理しています。そのため食中毒のリスクはなく、安全に頂くことができます。
パンとサーカスはどんなお店?
パンとサーカスは肉バルの中でも、「ジビエ」を取り扱う専門店で、高田馬場に本店を構え、都内に数店舗出店している「米とサーカス」の姉妹店です。
最寄駅は新宿三丁目駅です。
米とサーカスではジビエの取り扱いのほかに普段食べることのできない虫などの「ゲテモノ」を食べることができます。
パンとサーカスの店内の様子は?
パンとサーカスの店内はまさに異国の地に足を運んだといってもよいほど、やや不気味で、世にも奇妙な物語に登場しそうな奇妙なお店といってもいいほど作りこまれた店内です。
また、演歌が流れていたりとこのミスマッチ感がシュールさを彷彿とさせてくれました。
監獄居酒屋や忍者居酒屋といったコンセプト居酒屋に行ったことのある方であれば想像しやすいと思います。
店内は席はカウンター8席とテーブル席が2つ、2階にロフト型の個室が1つあります。
上がロフト型の個室です。
店内にはブラウン管テレビが数台設置され、カウンター側にも設置されているモニターに映し出される映像は、当店オリジナル映像が映し出されていました。
すごくこだわりが見受けられる店内で、料理を注文する前からワクワク感が止まりません。
ちなみに、もしパンとサーカスに行かれる方はぜひトイレにも足をお運びください。お店の内装の中で筆者は一番トイレに感動しました笑
パンとサースのメニュー、飲み物
全体的にジビエの料理がメインですが、飲み物にはサソリ酒やオオスズメバチ酒といった普段飲むことのできないお酒も並びます。
今回は、このサソリとオオスズメバチが入荷できずにいただくことができなかったのでハイボールを頂きました。
機会があれば、次回来店した際にこれらのお酒を注文してみたいと思います。
お店のメニューはご覧の通りです。(メニューの写真は一部になります)
グリルのお肉は一品から選ぶことが可能です。
鹿、熊、イノシシ、ウサギ、ラクダ、ダチョウ、カンガルー、鴨、うずら、牛、豚、ラムなどを用意しているとのこと。
個人的に「ツチノコのグリル」が入荷待ちと記載されていたのですが、入荷されることはあるのでしょうか…笑
日替わりのメニューも用意されていました。この日はワニとヌートリアが用意されていました。ヌートリアとはカピバラに似た動物です。
こちらはラザニアや各動物のフリットです。
事前予約ですが、カラスを丸ごとローストした料理もありました。
ワニの手をまるまる使った料理もあります。なんと手のうろこの部分も食べられるようです。
今回写真を撮ってませんが、ジビエのお肉を用いたパスタもあったり、チーズといった定番のおつまみも用意されていました。
そして今回筆者が注文したのは以下のお品物です。
- ジビエ:当店イチオシ5種盛(追加でワニ トッピング)
- ウサギと季節野菜のベリーサラダ
- グルヌイユ(蛙)のフリット
- 肉アイス
- 肉ケーキ(予約の際にこちらのクーポンを使用して注文しました)
パンとサーカスの料理の味は?
ボリューム満点「ジビエ5種盛」
鹿、イノシシ、鴨、カンガルー、ダチョウの5種盛に、今回は日替わりで入荷している「ワニ」を追加でトッピングしてみました。
ワニ以外は同じような見た目をしていて、ピンが指していなければどの動物を食べているのか分からない見た目です。また実際にどの部位を今回食べているのかは最後まで分かりませんでした。
お肉の他には、焼き野菜と、2種類のソース(トマトとバルサミコ酢などをまぜた特製ソースと、マスタードソース)が添えられていました。
ではお肉の食感や味をそれぞれレビューしたいと思います。
カンガルーはこの中で最も癖が強いと感じました。ラムやジンギスカンといった羊の臭さとはまた違う臭みがありました。
ダチョウは鳥類に分類されますが、歯ごたえ、味わい的に頂いている鶏とは全く違いました。歯ごたえはしっかりしています。それでいて、鶏ささみほど淡泊ではなく、臭みも感じられるため、同じ鳥だと思って食べると面喰います。
鴨肉は鴨鍋や鴨南蛮そばといったようにこの中では比較的食べる機会があるのではないでしょうか。鴨肉は鴨ロースのように柔らかい部位ではありませんでしたが、それでも臭みや味わいは皆さんがいつも食べている鴨の味でした。臭みも少なく、この中だとワニと同じくらい食べやすかったです。
イノシシは野生臭さは感じられましたが、想像よりは臭みは感じられませんでした。硬さは焼いてやや時間のたった牛という感じが表現として分かりやすいかなと思います。
鹿肉は臭みが若干感じられる味でした。しっかりとした肉質で歯ごたえもありました。
ワニは色から想像しやすいように鶏肉に似た味わいでした。それでいて、ささみかそれ以上の歯ごたえがありしっかりとした肉質でした。臭みは全くなく、仮に鶏肉といわれて出されてもわからないレベルです。
一応覚えている範囲で、お肉の臭みを順位付けするとすると以下のような感じです。
硬さ:カンガルー>イノシシ>ダチョウ>鹿>鴨>ワニ
お肉の硬さに関しては、脂がのった食肉用の牛のような極上の柔らかさはなく、全体的にすべてにおいて歯ごたえが感じられました。普段野生の鳥獣は生きるための獲物を食べているため、引き締まった身体を頂いていると考えるとおのずとそのような食感になるんだろうと思いました。
とはいってもお肉はレアで焼いているので、変な硬さではありません。それぞれのお肉が出せる最大の柔らかさで提供されていると思います。そのため、お肉の精度はとても高いです。機会があれば何度でも食べたいほどおいしかったです。
少量のお肉を少しずつ頂いているのですが、しっかりとした肉質のため噛む回数が多くこの料理だけでも十分満足感があります。
また、2種類のソースとの相性もばっちりでした。
カエルのフリットは、普通に鶏肉を食べているみたい
グルヌイユのフリットの「グルヌイユ」とは食用カエルのことで皮をむいた骨つきの後肢を用いるそうです。
カエルのお肉にふわっとした衣が包まれています。骨があるのですが、骨が身からはがれやすいのでそのまま気にせずにパクっと頂くことができます。
スイートマヨソースや、甘辛のソースにつけていただいたのですがこのソースとの相性が抜群でした。
味としては鶏肉のような味で、怖がることなくおいしくいただきました。
ウサギのサラダは柔らかくて鶏ハムのようなしっとりとした味付け
ウサギと季節野菜のベリーサラダ(ハーフサイズを注文しました)
ウサギの味は鶏ハムです。といえるほどしっとりとして、おいしく味付けがされていました。味もサラダチキンみたいな味付けで、ハーフサイズでしたがお肉も結構入っていました。お皿にかけられたベリーソースの甘酸っぱさが野菜やお肉にとてもマッチしていました。
肉ケーキはハンバーグを食べているようなジャンクな味わい!
今回筆者と一緒にいた友人が誕生日で、ネット予約した際に誕生日に使用できるクーポンがあったため使ってみました。この肉ケーキは事前予約でしか使えません。
頃合いを見て店員さんが運んできてくれました。
クーポン使用時にどんなケーキなんだろうかと考えていましたが、ぶっちゃけ肉ケーキは、まったくもって甘くはありませんでした。
しっかりと味付けされたミートローフの周りをマッシュポテトが覆っています。
ぶっちゃけ、これがかなりおいしかったです。
肉自体が濃いめのソースで味付けされているので、臭みが全くありません。(ただ、何のお肉を使用しているのかは分かりませんでしたが、もしかしたら牛だったかもしれません)
普通にハンバーグとマッシュポテトを一緒に食べている気分になりました。
バースデークーポンとはいえ、これが事前予約で食べれるのはめちゃめちゃお得だと思います。
肉アイスは甘くない?!レバーパテをアイスにしたような深みのある味
最後にデザートを、と思いアイスを頼んだのですが店員さん曰く「最初甘いが後は甘くなくお酒が欲しくなる一品」とのことで気になり注文してみました。
感想は、、、、「レバーパテ」をクリーミー状にしてアイスにした感じです。
最初にほのかな甘さが漂うのですが、すぐにレバーのようなスモーキーな味が口いっぱいに広がるので、食べていて本当にお酒が欲しくなりました。
オリーブオイルがかけられていて、このレバー味とオリーブオイルの相性がGoodでした。
バゲットと合わせてもとても相性がいいのではないかと思います。
デザート20%、おかず80%として考えていいかもしれないですね。甘いのが苦手な人にうってつけの料理でした。
変わった料理やお酒が飲みたい方はぜひパンとサーカスへ!
いかがだったでしょうか。店内の雰囲気はとてもさわやか、落ち着けるとはちょっとかけ離れていますが、しっかり作られた内装や気さくな店員さんでとても充実した時間を過ごすことができました。
何よりすべての料理がとてもおいしかったです。
お肉が好き、珍しい料理を食べたい、ちょっと変わったお店に行ってみたいという方はぜひパンとサーカスにぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
パンとサーカスのアクセス、店舗情報は?
【肉バル パンとサーカス】
住所: 東京都新宿区新宿3-3-7 三慶ビル 4F
電話番号:03-6457-8532
公式HP:https://asia-tokyo-world.com/
公式SNS:
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支払方法:カード可(VISA、Master、AMEX、JCB、Diners)、電子マネー可
営業時間:
■平日■
【月/水/木】
15:00〜23:00
【火曜】
17:00〜23:00
(ラストオーダー 22:00)
■週末■
【金曜】
15:00〜24:00
【土/日/祝日/祝前日】
12:00〜24:00
(ラストオーダー 23:00)
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